百白百首17 寒いほど至福のとき
寒ければたっぷりの湯にひたらせて白きゆだりの釜あげうどん 大谷善邦 釜あげう...
<夢の咲く文 夢作文!> 信州さらしなの里は、平安時代に綴られた「更級日記」題名の地。元新聞記者が、作者の女性のように伝えたい思いを自分の言葉で綴るお手伝いをしています <夢おおき平安少女の晩年のわが地によせし夢かなえたし>
寒ければたっぷりの湯にひたらせて白きゆだりの釜あげうどん 大谷善邦 釜あげう...
包丁を使わずぐぐっと大福を半分こして夫に渡す 岩瀬悦子 片栗粉をまぶした白く丸...
スパゲッティのうえにかけたる粉雪はチーズの味がするという子よ 大野美波 お皿のス...
断崖を大落下する一瀑布その純白は水の自画像 高野公彦「水の自画像」 瀑布は滝の...
含(ふふ)む乳(ち)の真白きにごり溢れいづ子の紅の唇生きて 美智子妃殿下 おっ...
雪のやうに木の葉のやうに淡ければさくりさくりと母を掬(すく)へり 馬場あき子「...
濁音を持たないゆえに風の日のモンシロチョウは飛ばされやすい 杉﨑恒夫「パン屋の...
深みどり肩怒らせてピーマンの守る空白真二つに切る 八嶋智津子 新鮮なピーマン...
咲くさくら散るさくらあり列島はささらほうさらさくらほうさら 土橋身知子 この歌...
白木蓮のつぼみ膨らみもう間もなく白い鸚鵡(おうむ)が百羽飛びます 古谷眞利子...
地に降りて水へと戻る束の間の白きひかりを「雪」と呼び合う 本川克幸「羅針盤」...
波の間に降り込む雪の色呑みて玄海の灘今宵荒れたり 宮柊二 宮柊二 (みやしゅうじ...
そともには志らゆきふれりさくさくと林檎をかみて志らゆきを見る 田波御白 作者の田...
重きこと一つ抱へし旅なれば足袋の白きをしかと履きたり 田中昭子 生きていくうえで...