含(ふふ)む乳(ち)の真白きにごり溢れいづ子の紅の唇生きて  美智子妃殿下

おっぱいをのんでいる赤ちゃんの口元にお乳があふれました。ごくごくと吸ういっしょうけんめいさのゆえです。

赤ちゃんのやわらかな小さな唇の赤さが、お乳の白さで一層きわだち、ああこれが命なんだという感慨があったのかもしれません。

上皇后さまが昭和35年(1960)に詠んだ歌。お乳をのんでいるのは生まれたばかりの浩宮さま、現在の天皇陛下です。

☆白の力を借りて自分の思いを表現した歌を「百白百首」のコーナで紹介しています。