どうしてそう感じさせるのか。筆者が作文の対象となっているエピソードを温め、言葉が生まれているという感じを受けます。料理で言えば、こく、味わい。エピソードは古いものだとしても、意味づけたり、解釈したりして、新鮮なものになっています。新しいエピソードほど味わいを出すのは難しいけれど、深く考えれば、味わいが出るでしょう。
「あの人がこんないい文章書くの」と驚くこともあります。人柄や性格が良いとか悪いとか関係ありません。いや悪い人の場合もあるでしょう。そうした文章に接すると、作文は輝くチャンスだと感じます。話したり、語ったりしているだけではなかなかできない輝きのチャンスが作文だと思います。