当時はフェイスブックやツイッターのようなSNSはありません。自分のホームページを作るのもかなり面倒な時代でした。伝えたいことは書けそうだけど、どうやって読んでもらうか…。とにかく地元の人にまず知ってもらいたい…。
そのときに思いついたのが、小売業を営んでいたわたしの生家。レジ回りには椅子が置かれ、店主の母がよくお客さんと話をしていました。お客さんの手が届きやすい商品棚に箱を置き、A3サイズに印刷した更級への旅の見出しと写真が見えるように差し込み、自由に持って帰ってもらうことにしました。読んでほしい人には、出かけて行って、直接手渡しました。更級村という村名の論拠となった佐良志奈神社は、拝殿に印刷物を置き、参拝者の目に触れるようにしてくれました。地元の更級小学校の校長先生は、学校のホームページに掲載してくれるようになりました。
創刊から約5年、100号となるころには、さらしな堂のホームページ(現在のさらしな堂アネックス)を作り、今に至ります。