さらしなの里の景観の魅力、そこで暮らす思いを伝える手段として短歌が向いていると感じ、フェイスブックに投稿したり、歌集を作ったりしています。最近、自主制作した「フォト歌集ひかりのキャンバス」と「歌集ピザのピース」をPDFにし、ここにアップしました。画像をクリックすると、PDFが現れます。
歌集を読んでくれた茨城県の知人が感想を手紙で寄せてくれたのがきっかけです。短歌を作ったり読んだりする面白さ、不思議さを届けられたのではと励みになりました。知人は元教員で、学生時代一緒に柔道の稽古をした間柄です。感想の文章も許可をもらって掲載しました。
拝啓
例年にない大雪と聞いておりますが、冠着のふもと、更級の里も大変でしょうね。
貴君より歌集を頂戴しておきながら、「もらったよ」とSNSに書いただけで心苦しく思っていました。感想など少々お伝えしたいとPCに向かった次第です。
「ひかりのキャンバス」
多分君も意識されていると思いますが、短歌と写真が絶妙に補完し合っていて「アイドル大谷善邦の日常フォトエッセー」という感じです。今後もフェイスブックを楽しみにしています。
その中でも、
① 短歌+読者のイマジネーションで十分楽しめる写真がさらに味付けをするもの
② 写真としての完成度が高く、短歌がさらに味わいを添えるもの
③ 短歌と写真で一つの完成形になり、「あ、そういうことね」となるものがあるように思いました。
この分類はシームレスであり、分類しきれないものもありますが。(もともと素人の分際で、分類することが正解かどうかもわからない)
例えば、①の代表作として2p、3p、8p、20p(ただしよく見ると「あ、セブンイレブンだ」ってわかる写真が絶妙)78p、81p、85p、91p
②(写真は全部素敵ですよ!)21p、32p、51p、53p
④としては5p、10pをはじめとした料理シリーズ(92pは餠食べたくなる)、55pをはじめとするウルトラ・怪物シリーズ、50pをはじめとした野良ネコちゃんシリーズ(時局を考えるとこの歌は深い?)、52p、75pや83p、87pのようなユーモアのあるものもこの分類かな。
個人的には最後のページの「子ら上げて ふるまいくれし おばさんは 娘のすむ都へ 笑顔でゆけり」が好きです。何気ない写真が「語っている」し、写真と短歌の絶妙なバランス。
一首だけ、僕の読解力ではどうしてもてんで理解できない(他の短歌も理解は浅いかもしれないけど)ものがあります。
27p 野の草の さえずり楽し ヒト科との共演 その名は CBB
機会があったら、解説聞かせてください。
「ピザのピース」
これはまた、表現も込められたメッセージもちょっと違い、写真を封じた分、研ぎ澄まされた感じが別な味わいでいいですね。その時その時の歌を詠んだ大谷君の胸中を想像しながら味わいました。猪木の歌が何首があって、プロレスをめぐって黒木先輩と取っ組み合いをした君のエピソードを思い出した。
10p「自転車で~」そうそう、最近ナビの言うことだけ聞いて運転してるから脳内地図がボヤっとしているような気がするね。
64p「わが齢は~」全く同感。これからの時間とエネルギー(とお金・・・)をどう使って納得いく第二ステージを送るか青春の悩みだ。61p「なんのため~」につながるね。
45p「階段の~」これも好きだね。表現の余白があるというか、いろいろと想像させる。ああ、俺も孫の話がしてみたいとかね。
なんだか、長くなりました。素人評論を前にして苦笑いしている君が見えるようです。
私と言えば、ご案内の通りの退職後の生活を送っています。4月以降は勤めを辞め、農業に専念する予定。母から引き継いだ畑を微力ながら守っていきたいと思っています。
敬具
令和7年正月
栗原純一