思いの断片であるとしても、その断片を今、伝えたい人がいることがあるでしょう。そのときは、一つの作品に仕上げたらいいと思います。いくつもの断片をまとめて本にすることが思いを届けることではありません。断片だとしても、それを伝えることが自分にとって、届けたい人にとっても価値のあることがあります。
わたしは「更級への旅」を紙で発行していたときは、A3サイズの1回読み切り、2本の見出しと可能な限り2枚以上の写真をつけることにしました。それが一番、見て分かりやすいのではないかと考えました。途中から読んでくださる人の助言で、実家の雑貨店などに飾る分についてはラミネート加工して置いておくようにしました。薄い透明のフィルムで挟み、熱処理したもので、飲食店のメニュー表などによく使われているものです。たくさんの人が手にしても折れたり汚れたりすることはありません。
紙の印刷だけだと、折りたたまれて見えにくいところに入ってしまったりします。断片でも思いを届けたい人がいるときは、この方法もいいのではないかと思います。そんなに場所をとったりして邪魔になるものではないでしょう。ホームセンターにいけば、ラミネート加工できる器具がそんなに高くない値段で売っています。