212号に引き続き、快晴の9月27日(二十二夜)に撮影した姨捨・姪石地区の棚田です。稲刈りが始まっていました。この一帯は国の重要文化的景観に選ばれ、棚田を後世に伝えるボランティア団体「名月会」のみなさんのお力添えで、地元内外の希望者が棚田のオーナーとなって稲作をしています。いくつもの棚田で、中央に丸い形の稲の刈り残しが目につきました。
地元の屋代高校・中学校の天文班と栞の故郷推進委員会が中心になって、「田毎の月」を鏡などで実見するプロジェクトが10月18と19日の夕刻に行われるのですが、稲穂の集まりを満月に見立てた粋なプレイベントのようです(詳しくはhttps://www.sarashinado.com/?p=6821を参照、19日は満月)。
プロジェクトの場所は、写真中央やや右にある建物の向こう側の棚田付近です。そのさらに奥、中央に少しくぼみのある山がさらしな姨捨の名月として特に世に知られた鏡台山です。月は夜な夜な、顔を出す位置が北へと移動していきます。天文班のみなさんは、10月18日と19日のそれぞれの夕刻、山並みのどの辺から月が顔を出すのかを計算し、月がいくつも同時に見られるような観月の舞台を大きな鏡などを使ってつくりあげます。
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