更旅206号・さらしなの中秋の名月を撮影!

更旅・さらしなの中秋月samuneiru

 この写真はことしの中秋(9月19日)、鏡台山(きょうだいさん)の峯から姿を現した月です。都人をはじめ古来たくさんの人たちにあこがれられてきたさらしな・姨捨の月を千曲川河川敷で狙いました。稜線から顔を出して徐々に姿を見せ、上空に放たれていく月の様子は格別な趣があります。
 撮影時刻は午後6時すぎ。まだ明るさが少し残る夕暮れ、北峯の稜線の木々が燃えるように赤みがかり、夜空に旅立っていく生き物のようでした。宮崎駿監督の「風の谷のナウシカ」の巨神兵、最近話題のアニメ「進撃の巨人」(諌山創さん原作)の超大型巨人がそれぞれ作品で登場するときと同じようなすごみも感じました。鏡台山は向かって右側の南峰と左側の北峯、その間のくぼみからなり、以前、両峯を歩いて行き来したことがあります。この写真の月が現れたとき、峯にいたとしたら仰ぎ見るような巨大な月が…と妄想しました。
 千曲川河川敷で中秋の月を撮影したのは、山に近い方が大きく見え、水に映る月も合わせて楽しめると考えたからです。前日の十四夜から同じスポットで撮影しました。後の号でもいくつかさらしなの名月を紹介します。

 鏡台山については、シリーズ99104108110134137187もご覧ください。

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