「更級への旅」過去全号を一冊に 図書館などに寄贈

 市町村合併で長野県の更級郡(さらしなぐん)が消滅したのが残念で、都人らを千年にわたって魅了してきた「さらしな」の地名力を、「更級への旅」というシリーズで紹介してきました。

 最新記事は2024年12月24日発行の265号。卒業した小学校の名前がタイトルになっている平安時代の「更級日記」が国宝に指定(2023年)され、日記の作者が2024年NHK大河ドラマ「光る君へ」に登場したことを踏まえて書いたものです。さらしなの地名力に最初に気づいたのが、中学校で知ったこの「更級日記」の存在で、その「更級日記」にまつわる大きなトピックが二つ重なったのはすごいこと。このタイミングで、過去全号を一冊にすることにしました。

 各号はそれぞれ記事と写真を1枚の紙(A3判とA4判)に印刷できるようにレイアウトしたPDFファイルも載せているので、それらを各1ページに配置しました。末尾には、超ブランド地名になるさらしなの歴史年表と、和歌でたどる「月の都さらしな」歴史年表をそれぞれ掲載。横A4判、270ページ、オールカラー。タイトルは「更級への旅 終わりのない旅」。さらしな堂のホームページには過去号をすべてアップしていますが、ご覧になっていない方もいるようなので一冊にし、パラパラとめくってお気に入りを見つけてもらったり、あらためて読んでもらったりして、さらしなの魅力に触れてもらいたいと思います。これからもシリーズは続けます。

 地元の更級小学校、佐良志奈神社、さらしなの里友の会、戸倉図書館、県立長野図書館に寄贈しました。ご覧になりたい方は、図書館などをお訪ねください。さらしな堂にも置いてあります。今回作ったのは寄贈先の分だけで、販売分はありません。お求めをご希望の方がそれなりの数いらっしゃれば、増刷して、原価でお譲りしたいと思っています。