長野県千曲市の「ちくま未来新聞」での連載「思いを形に 夢咲く文」は、2023年4月1日付号で終了しました。以下は最終第10回。2023年に国宝になる「更級日記」についてです。これまでの記事は次をクリックしてご覧ください。http://sarashinado.com/plus/yumesakubun/

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千曲市にあるさらしなの里は、かつて「更級郡」だったところ。この郡名は自分史の先駆けとも言われる、平安時代の日記文学のタイトル「更級日記」になりました。

少女のときから晩年までを、都の貴族女性がたんたんと読みやすい分量で綴ったもので、今でもさまざまな解釈や分析がなされ、女性を中心に多くのファンがいます。百人一首の考案者、藤原定家が書き写した「更級日記」は2023年、国宝に指定されます。

「更級日記」作者をはじめ都人が「さらしな」にあこがれた理由を調べ、文章を書いたり短歌を作ったりして、冊子や本の制作まで一貫してやってきました。それで思うのは、伝えたいことは一度に全部を書こうとせず、書き溜めていくことが大事だということです。「更級日記」作者は、折々に作っていた和歌をもとに、現代では日記文学と位置付けられる文章を晩年、仕上げたと私は想像しています。

伝えたい思いの表現の形は、エッセイや詩、短歌、俳句、写真などいろいろあります。発表も、届けたい人向けだけの本、手作りの冊子、自分のホームページへのアップなど、さまざまです。

本連載は今回で終了。さらしな堂のHPでは、作文の際に心がけるとよいことを、折にふれて書いています。QRコードをクリックしてご覧ください。