心がけ17 録音機を使う手も

 伝えたい思いはあるけど、文章はなかなか書けない。そうした方は、録音機を使ったらどうでしょうか。話したことを文字に起こします。録音機を使うときは、自分の話を聞いてくれて、質問もしてくれる人がいるといいです。
新聞にはインタビュー記事という、取材相手の語ることを話したように作る記事があります。記事の最後に(談)とか(聞き手○○)とか付いているものもそうです。その時々のニュース性のあるテーマで、詳しい人に話を聞き、語り口調でまとめます。録音機を取材相手の前に置き、語る内容のポイントやなるほどと思う言葉などをノートに書いていきます。
新聞の場合はスペースが限られているので、記事にするには語ってもらった素材を選択、要約しなければなりませんが、実際は書かなかった面白い話やテーマには直接関係ないものの興味深い話、その人ならではの言い回しなどがあることがあります。記事になったものは分かりやすいとは思いますが、その人らしさを十分に伝えることはできていないかもしれません。
録音機に向かって一人で語るのはなかなか難しいです。伝えたい思いがある意思を理解して協力してくれる、聞き手になってもらえる人がいるといいです。一度に全部を話そうとすると、聞き手の人も大変でしょうから、30分間などと時間を決めたり、「きょうはあのこと」とテーマを絞ることが必要でしょう。文字に起こすのは、自分でやるのがいいですが、協力してくれる人がいればその方にお願いしたらどうでしょう。文章で書き始めるよりも、語った内容の文字起こしの方が、自分らしさが出ている場合もあるでしょう。文章の完成までにはまだ作業が必要ですが、この骨格となる文章があるとないとでは大きな違いがあります。